◆Research Interest◆

「有機金属化学」とは・・・
 有機配位子を含む金属化合物の合成、構造、物性、 反応性、そしてそれらを用いた有機合成を研究する学問領域であり、有機化学と無機化学の境界にあたります。 周期表からもわかるように、とりわけ遷移金属にはバラエティに富んだ非常に多くの元素が含まれていますので、 有機遷移金属化合物を巧みに利用することにより、通常は不活性な基質の化学変換を温和な条件下に行ったり、 反応経路を大きく変えたりすることも可能になるのです。当研究室では、新規な構造を持った遷移金属錯体の 合成とそれらの反応性の開発を通じて、有機合成化学に対して従来のない方法を提供することを目指しています。 新しい物質を自分で生み出し、育てることに熱意を持って挑戦してみませんか?主な研究テーマは次の通りです。

  1. 有機遷移金属錯体に特徴的なC-H, C-C結合の切断・形成反応の開発 
  2. 遷移金属錯体は、通常の有機化学では見られない、特異な化学反応を促進することが知られています。  私たちは遷移金属錯体上で進行する新しい反応の開拓を目指しており、中でも通常では不活性なC-C結合やC-H結合の切断・形成を含む反応の探索とその反応機構の解明に取り組んでいます。

  3. 機能性配位子の持った金属錯体の合成と利用
  4. カリックスアレーンやピラーアレーンなどの特異な機能や形状の分子を配位子とする有機金属錯体は新しい特性を持った触媒や材料などとして期待できます。 そのような新しい金属錯体の合成と利用に挑戦しています。

  5. 新規な構造を有機金属化合物の合成と反応性